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オンプレミスとは?わかりやすく解説|クラウドと迷った時の判断基準

オンプレミスとは、自社で情報システムを保有し、自社で情報システムを運用・管理することです。
もう少し詳しく説明すると、実際に必要な機器やソフトウェアを自社内に持ち、自社で情報システムを構築し運用。自社に合うような形に柔軟にカスタマイズすることができる特徴があります。
よく比較されるクラウドは、クラウドサービス事業者がシステムを保有している点に違いがあります。
自社で自由にカスタマイズできるため、既存のシステムとの連携を取りやすいのはもちろんのこと、セキュリティを強化する面においても大きなメリットです。
しかし、初期費用が掛かり、導入・システム構築にも時間が掛かるデメリットがあることや、トラブルが起きた時も自社で対応しなければならない点もあり、専門性の高い技術者が必要といった課題もあります。
オンプレミスが自社にとって最適な情報システムなのかどうかは、じっくりと検討していく必要があります。

そこでこの記事では
オンプレミスとはどんなシステムなのか分かりやすく解説

  • 対になるクラウドとの違い
  • オンプレミスとクラウドの比較
  • 迷った時にどちらを取り入れるべきかの判断基準

オンプレミスについて、この4つの観点から詳しく解説していきます。
最後まで読めばオンプレミスとはどのようなものなのか把握することができ、自社に合うかどうか検討することができます。じっくりと読み進めて検証してみてくださいね。

1. オンプレミスとは?わかりやすく解説

冒頭でも少し解説しましたが「オンプレミス」とは、サーバーやソフトウェアなどの情報システムを使用者が所有・管理している施設の構内に機器を設置して運用することです。「オンプレ」と略されることもありますが、自社の情報システムを自社で運用・管理していく形態なので、「自社運用」と呼ばれることもあります。

オンプレミスは「on-premises」と表記します。premise (プレミス) とは「構内」や「店内」という意味があり、商業用の建物や施設を表します。企業の建物の中に、その企業が使う情報システムが設置してあること (=on) を想像すると、イメージしやすいかと思います。 

またオンプレミスは、自由にシステムを構築できるため、柔軟なカスタマイズが可能です。

導入するシステムを決めて、自社内に設置し、自社内で情報システムをカスタマイズ。職種や事業の用途に合わせて必要な機能や容量を構築することができます。運用からシステムの管理に至るまで、全て自社内で管理します。
運用に関しては、自社やグループ企業など利用者が限定されたシステムを想定して構築されています。主に、以下のような用途で使用することが多いです。

  • 自社の企業でのみ運用する業務システム
  • 個人情報などの機密情報を扱うシステム
  • メールサーバーやその関連のシステム
  • 社内のWEB会議・テレビ会議システム

自社の構内で運用するため、既存のシステムとの連携がとりやすいのはもちろんのこと、セキュリティ強化がしやすく、大切な機密情報や個人情報を守る運用をするのに向いています。
かつては、企業が業務に使う情報システムを運用するには、自社の施設内にサーバーや機器を設置して、環境を整えてシステムの構築や運用を行う「オンプレミス」型の方法しかありませんでした。
しかし、2000年以降、クラウドコンピューティングが浸透したことに伴い、業務に使われる情報システムをクラウド型で運用するケースが多くなってきました。こういった時代の変化に応じて、「クラウド型の運用システム」と「自社運用のシステム」を区別するために、2010年ごろから「オンプレミス」という言葉が使われるようになったのです。

両者の違いは、次の章で詳しく説明していきますね。

2. オンプレミスとクラウドの違い

オンプレミスとは、どういったものなのか分かったと思います。では、第1章の最後に触れた、対となるクラウドとはどういった違いがあるのでしょうか。そもそもクラウドとは、自社に情報システムを持たずに運用できる形態のことを言います。

インターネットを介して利用するため、自社で機器やソフトウェアが無くても情報システムやサーバーにアクセスすることが可能。そのクラウドサービスに登録・対応しているパソコンやタブレット端末、スマートフォンがあれば場所や時間に捉われずにアクセスし運用できます。
以上の点を踏まえると、オンプレミスとクラウドとの違いは2つあります。

  • システム環境をどこで持つのか
  • システム管理者の違い 

順番に解説していきますね。

2-1. オンプレミスとクラウドとの大きな違いは「システム環境の場所」

オンプレミスとの決定的な違いは「システム環境をどこで保有するのか」といった点です。

この図のように、クラウドは「クラウド提供元がシステム構築に必要な整備やサービスを保有」。オンプレミスは「自社でシステム構築に必要な設備やソフトウェアを保有」します。
サーバーや機器を電力会社、運用システムを電気と例えるとしましょう。「電力会社から電気を買って利用する(=クラウド)」、「電気を自家発電して使う(=オンプレミス)」というような違いです。
保有している場所が違うため、回線にも違いがあります。
オンプレミスは、自社のLAN内・ローカル接続でアクセスするので、基本的には自社内のみの接続となります。自社のネットワーク内での接続になるため、インターネット環境下になくても使用可能です。

一方で、クラウドはインターネット環境下でないと使用できません。ですが、アカウントを保有している端末があれば、場所や時間に捉われずにアクセスすることができます。
オンプレミスとクラウドの「システム環境の場所の違い」をまとめると以下のようになります。 

オンプレミスクラウド
自社で機器や情報システムを保有クラウド事業提供者が情報システムや機器を保有
基本的にローカル接続 → インターネット環境下になくても使用可能インターネット回線を介して利用 → ネットに繋がるのならどこでもアクセス可

2-2. オンプレミスとクラウドは「システムの管理者」が違う

オンプレミスは自社でシステムを保有し、クラウドは提供元がシステムを保有しているという違いを説明しました。つまり、保有場所が違うということは、情報システムの管理者も違うということです。
オンプレミスでは、自社に在籍しているエンジニアがシステムを管理します。システムの構築から運用・管理、障害対応まで社内のエンジニアが対応する必要がありますが、インターネット回線の不良など外的な要因を受けにくいです。 

一方クラウドは、クラウド提供元のエンジニアがシステムを管理します。システムの管理やアップデート、メンテナンス、システム障害の対応などを行ってくれます。自社で運用を行う必要がないため、ITの知識がある技術者がいない場合でも運用が可能です。

オンプレミスクラウド
自社で機器を管理する
→ 自社に在籍しているエンジニアが管理
クラウド提供元が管理する
→ クラウド提供元のエンジニアがシステムを管理

3. オンプレミスとクラウドを6項目で比較

第2章では、オンプレミスとクラウドの違いについて解説しました。ここでは、オンプレミスとクラウドを運用していく上で考慮しなければならない6つの項目で比較してみましょう。
オンプレミスとクラウドを運用する上で比較したい項目を分かりやすく表にしてみました。まずは、そちらをご覧ください。

 

項目ごとに詳しく見ていきましょう。

3-1. コストは「クラウド」が安くなるケースが多い

クラウドとオンプレミスを比較してみると、「クラウド」の方がコストが安くなるケースが多いです。
なぜなら、オンプレミスはサーバー機器やソフトウェアを購入したりレンタルしたりするため、初期投資が必要になるからです。サーバー環境を構築するためだけでも、約200万円ほどの費用が必要です。
加えて、自社でサーバーを管理し保守点検する必要があるため、その分の維持費や管理費などのランニングコストが掛かります。

一方でクラウドは、機器を自社で購入する必要がありません。導入時に必要なライセンス取得料金と月額に掛かるサービス利用料の数十万程度の費用となるため、オンプレミスと比べてコストを抑えることができます。 

ただし、必ずしもクラウドの方がお得に使用できるとは限りません。 

クラウドの場合、サーバーなどの使用量によって月額料金が変動する従量課金制です。なので、リソースを増やし、情報システムの使用量が増えると、月々に掛かるコストが高くなります。長期的な運用をする場合は、毎月の月額費用を払い続けるクラウドよりもオンプレミスの方がお得になるケースもあるでしょう。

オンプレミスクラウド
 ● 初期費用が高い
 ● 人件費や維持費などの固定費が必要
 ● 初期費用が少ない
 ● 使った分だけの従量課金制
 ● 使用量が多くなると割高になる場合もある
長期的にみると得する可能性もあるコスト面で安くなるケースが多い

3-2. 導入までの期間は「クラウド」が圧倒的に早い

導入までの期間は、クラウドの方が圧倒的に早いです。
オンライン上で登録し、簡単な設定をするだけですぐに使用することができるからです。ただし、オンプレミスからクラウドへ移行する場合や他のシステムと連携するといった場合は、導入までに時間が掛かることがあります。基本的には、アカウントを登録し設定を行うだけですぐに使うことができます。 

オンプレミスの場合は、機器の選定から調達、システム設計・構築など、システムを導入するにあたって、手間や時間が掛かります。導入し運用できるようになるまで、数週間~数か月の期間が必要です。 

システムを導入する際に時間や手間が掛からない方法を取りたい場合は、クラウドを選ぶことをおすすめします。

オンプレミスクラウド
導入までに数週間~数か月掛かるインターネット環境があればすぐに導入可能

3-3. 災害リスクは取り入れる対策によって決まる

災害のリスクは、それぞれの取り入れる災害対策によって対応できる範囲が決まります。
オンプレミスの場合、自社運用になのでサーバーを設置する台数や場所が限られています。自身や災害などの災害時にサービスが停止し、データが消失してしまうリスクが高まります。ただし、自社で災害対策のサービスに加入したりバックアップが取れるシステムを導入することで、災害へのリスクを減らすことが可能です。
クラウドの場合、災害が起こったときのデータ保証やバックアップ制度などは、クラウドサービスの利用契約のSLA(Service Level Agreement)でチェックすることができます。SLAとは、サービスを提供側が契約者に対して、どの程度まで品質を保証できるかを示したものです。

クラウドを検討する場合は、災害時の稼働保証、データのバックアップ、ログの取得などの項目を確認しておきましょう。

オンプレミスクラウド
自社で対策する必要がある災害時の保証やバックアップを確認する 

3-4. 障害対応はメリットとデメリットで比較しよう

クラウドとオンプレミスの障害対応を比較すると、どちらもメリットとデメリットがあるため、何を重視するかで見方が変わります。
オンプレミスは、外部からの保守管理を依頼していない場合、自社で対応する必要がありますが、障害の原因を特定しやすいです。原因を特定することによって、迅速な対応で障害を復旧できたり、システム復旧までに掛かる時間が分かり、他との連携が取りやすくなったりするメリットがあります。
ただし、自社で解決できない場合は、復旧までに時間が掛かることがあり、業務に影響を及ぼす可能性も潜んでいます。

一方クラウドは、サービスの提供者が障害対応を行うため、作業する負担が少ないのが特徴です。ただし、自社で対応することができないため、障害の原因を特定することが容易ではなく、復旧までに掛かる時間が分からず連携が取りにくいことがあるでしょう。 

このように比較してみると、両者とも良い面と悪い面があります。障害の有無を把握したいのであれば、オンプレミス。自社対応する手間を取りたくないのであれば、クラウドがおすすめです。

オンプレミスクラウド
保守管理を依頼していない場合は自社対応
● 障害の原因を特定しやすい
● 自社解決できないときは復旧までに時間が掛かることもある
● 自社対応は発生しない
● 障害の原因を特定できない場合が多い
障害の原因を特定したい場合におすすめ自社対応する手間を取りたくない場合におすすめ

3-5. セキュリティ面は「オンプレミス」の方が高い

ウイルスや情報漏えいを防ぐ、セキュリティ面を比較すると、オンプレミスの方が安全性が高いです。
オンプレミスは自社内でセキュリティ対策を自由に設計し導入できることが特徴。また、自社のネットワークシステムを利用して運用するため、サーバーの利用者が限定されています。インターネット回線を使わずにローカル接続内で使用すれば、第三者が介入しにくく、大事なデータや個人情報を保護することが可能です。

一方クラウドは、サービス元が提供している範囲内でのセキュリティ対策のみとなります。基本的なセキュリティ対策は提供されているため、セキュリティ面で何か対策する手間はありません。しかし、インターネット経由でデータの送受信を行うため、セキュリティ面でリスクを伴う可能性があります。

重要な個人情報やデータ管理を行いたい場合やウイルス対策、情報漏えいなどのリスクを抑えたいときのセキュリティの強化面でいえば、オンプレミスの方が安全性が高いです。

オンプレミスクラウド
●  自社対応は発生しない
●  障害の原因を特定できない場合が多い 
● サービス元が提供するセキュリティ対策の範囲内で対応

3-6. カスタマイズ性が高いのは「オンプレミス」

カスタマイズ性で比較すると、オンプレミスの方が自由度が高いです。第1章でも触れましたが、オンプレミスの場合、自社で情報システムの構築から設定まで行います。
自社の業務特性や使用目的、セキュリティ対策など、自社にとって使いやすいシステム構築が可能。サーバーやソフトウェアを自由にカスタマイズすることができるため、既存のシステムとの連携やデータ共有しやすい点も特徴です。

クラウドは、提供されているサービスによってカスタマイズできる範囲が限定されています。オンプレミスのように細かくオリジナルの環境を構築することはできません。 

セキュリティ面を強化したり独自のシステムを導入したり、情報システムを自由に構築したい場合は、オンプレミスがおすすめです。

オンプレミスクラウド
●  サービス元が提供するセキュリティ対策の範囲内で対応● サービス元が提供する範囲内でカスタマイズする

オンプレミスの違いについてもっと詳しく把握したい場合は、「クラウド移行とオンプレミスのメリット・デメリットを徹底比較! 」の記事を参考にしてみてくださいね。

4. オンプレミスとクラウドで迷ったときの判断基準

ここまで、オンプレミスとはどういうものなのか、また、クラウドとの違いや比較を解説しました。
両者の違いは、比較から分かったと思いますが、実際にどちらのシステムが自社に合っているのか迷いますよね。
どちらを採用すべきか迷ったときの判断基準は、以下の通りです。 

  • 設備投資をしてでもカスタマイズ性を重視したい→オンプレミス
  • 初期コストを抑えて手軽に運用したい→クラウド

 どちらの方が優れているという訳ではなく、オンプレミスとクラウドを比較すると、それぞれの特徴が対照的です。会社の状況や事業内容、規模によって適切なものは違うため、どちらを重視するのか判断しましょう。

4-1. オンプレミスがおすすめなケース

オンプレミスは、「設備投資してでもカスタマイズ性を重視したい」ケースにおすすめします。オンプレミスは、自社で情報システムを置き、自社で構築し、運用・管理を行います。

メリットデメリット
 ● カスタマイズの自由度が高い
 ● セキュリティが高い
 ● 初期コスト・運用コストが高い
 ● 運用までの期間が長くなる
 ● メンテナンスや障害に対応できる技術者が必要

自社で独自のカスタマイズを行えるため、自社にとって満足のいくシステムを構築することができ、第三者の介入もないため、セキュリティ面での強化が可能といった点がメリットです。
ただし、初期費用やランニングコストが掛かり、自社で構築するため、導入までの期間が長くなります。また、メンテナンスや障害対応を行える技術者を確保しなければならないため、それなりのリソースも必要になります。
上記の判断基準やメリット・デメリットからいうと、オンプレミスがおすすめなケースは以下の通りです。

オンプレミスがおすすめなケース
 ① 機密性が高い情報を保管したい場合
 ② ITに精通している技術者や費用を確保できる場合
 ③ 情報の管理を一括で行いたい場合

① 機密性が高い情報を保管したい場合

オンプレミスは、堅牢性が高く、自社でセキュリティ強化を行うことができます。
クラウドサービスでは、運用サービス元が用意している範囲までのセキュリティ対策しかできません。セキュリティ対策をしっかりと行っていたとしてもインターネット環境が必要になるため、第三者の介入がないとは言い切れず、セキュリティ強化に上限があります。
オンプレミスであれば、自社で高い水準のセキュリティ対策をカスタマイズすることが可能です。 

  • ローカル接続を採用し、自社のLAN内のみで運用
  • 最新のセキュリティ対策のソフトウェアを採用
  • 多要素認証を採用し、ハッキングを防ぐ
  • サーバールームや管理施設のセキュリティを強化

 ほんの一例ですが、上記のような対策を取り入れることで、機密度の高い情報を外部から守ることができます。

個人情報や流出したくない企業情報を管理したい場合や、情報流出が企業の信用問題に関わる場合に採用するのがおすすめです。 

② ITに精通している技術者や費用を確保できる場合

オンプレミスは、自社で機器やソフトウェアを持ち、自社で運用していきます。オンプレミスを継続して運用していくためには、自社で保守管理をしなければなりません。
そのための、優れたIT技術者が常駐していることや運用コストが必要です。
優れたIT技術者が常駐していれば、障害が発生した場合でもいち早くトラブルを解決し、原因の把握に至るまで対応することが可能です。業務への影響や大切な情報へのダメージを最小限に抑えることができるでしょう。社内で保守管理が難しい場合は、費用が掛かりますが、外部サービスに依頼する方法もあります。
システムの改善やアップデート等について任せることができ、改良してより良いシステムを構築していくことができます。

最新のシステムに改良を加えたりアップデートする際には、運用コストが掛かりますが、自社に合う独自のカスタマイズや対応が可能という面も大きいです。技術力や資金面にリソースがあり、十分な管理体制が整えられる場合にオンプレミスの採用をおすすめします。

③ 情報の管理を一括で行いたい場合

オンプレミスは、情報の管理を一括で行いたい場合にも向いています。 

  • 既存のシステムと連携しやすい
  • 自社で必要な機能を構築しカスタマイズできる 

なぜなら、上記のメリットを十分に活用することができるからです。
クラウドで情報を管理する場合、状況によってはいくつものサービスを併用する必要があります。「勤怠管理はこのシステム、決算報告書は違うシステム」といったように業務の複雑化を招くほか、利用するサービスが増えることでコストやリスク面に置いても懸念材料となるからです。
特に企業運営において、情報を管理するシステムは、長期間にわたって利用していくことになるため、自社で管理しやすいように工夫しておく必要があります。 

いろんなシステムを併用しているケースや管理したい情報が広範囲にわたる場合は、オンプレミスを検討してみるのをおすすめします。

システムを自動的にバックアップしたいオンプレミスは「Arcserve UDP」がおすすめ

オンプレミスでは、自社で情報システムを管理するため、災害発生時にデータが停止し損失してしまう懸念がありますよね。一度業務停止してしまうと、復旧までに時間が取られることもあるでしょう。 
「Arcserve UDP」は、万が一のために大切な情報のバックアップデータを自動的に災害対策のデータセンターにスタンバイさせて、迅速な業務再開を実行する機能を搭載しています。

Arcserveには、無償トライアル版があります。詳細や無償トライアルの概要が気になる方は、下記のリンクからチェックしてみてくださいね。 

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4-2. クラウドがおすすめなケース

クラウドは、「初期コストを抑えて手軽に運用したい」ケースにおすすめします。クラウドは、自社で情報システムを保有せずに運用できる形態です。

メリットデメリット
● 導入コストが抑えられ、すぐ使える
● 拡張性が高い
● 場所に捉われず使える
● オンプレミスに比べてセキュリティ面を自由に強化できない
● カスタマイズ性が低い

 

クラウドには、クラウドサービス内でしかセキュリティ強化やカスタマイズを行えないといったデメリットがあります。

しかし、自社で機器などを保有しないため、導入コストが少ない上、すぐに利用することができます。また、拡張性が高く、スペックやサーバー数などの増減・変更がWEB上で簡単に行えます。インターネットを介して運用するため、場所に捉われず手軽に使える点もメリットです。 

上記の観点からいうと、クラウドサービス内での運用となりますが、コストを抑えて導入し、スピード感を持って手軽に運用したいケースに向いています。 

クラウドがおすすめなケースは以下の通りです。

クラウドがおすすめなケース
 ① 新規事業の立ち上げ・スタートアップを行いたい
 ② システム構築・運用できるリソースが不足している
 ③ テレワークなど外部アクセスを想定している

① 新規事業の立ち上げやスタートアップを行いたい

クラウドは、新規事業の立ち上げやスタートアップを展開したいケースにおすすめします。なぜなら、以下のメリットを十分に活用することができるからです。

  • 初期費用を抑えられる
  • 導入までの期間が短い
  • 拡張性が高い

新規事業を立ち上げる時や何か新しい事業を行うときは、予算を多く取れないことが多いです。もし、事業が失敗したとしても費用を抑えた運用が可能なため、リスクを抑えることができます。
また、スタートアップの強みは、業界のしがらみや常識に捉われなずに、ユーザーが必要としているものに対してスピーディに技術や製品開発ができる点にあります。スピード感が求められるため、導入までの期間が短くすぐに運用が始められる点は、大きなメリットです。
クラウドは、事業の拡大や変化と共に、スペックを増減をすぐに行えます。オンプレミスのように、1からサーバーを構築する必要がなく、WEB上で必要な時に拡張できるため、無駄なリスクやコストを抑えることが可能です。 

初期投資抑えた運用をしたい時やスピード感を重視した事業をしたい時など、新規事業やスタートアップを行う場合は、クラウドサービスを選択するようにしましょう。

② システム構築・運用できるリソースが不足している

クラウドサービスでは、以下の運用をサービス提供元が行ってくれます。

  • 情報システムのメンテナンス・アップデート
  • 障害・災害トラブルの対応
  • セキュリティ対策

 クラウドサービスが展開する範囲内での対策となりますが、資金面や不足しがちなIT技術者のリソースがない場合に適しています。
低いリソースでも情報システムのメンテナンスやアップデートを任せられる点は大きなメリットですが、障害トラブルやセキュリティ面では不安に感じる場合があるかと思います。
クラウドサービスを利用する前に、利用契約のSLAを確認しておきましょう。SLAでは、通信の暗号化や稼働保証、データのバックアップ、ログの取得などの項目をチェックできます。
事前に品質保証の側面を確認しておくことで、低いリソースでもリスクを軽減させた運用が可能です。

③ テレワークなど外部アクセスを想定している

クラウドは、テレワークなどを想定したケースにもおすすめです。なぜなら、インターネットを介して外部からアクセスが可能なので、場所や時間に捉われない働き方ができるからです。 

  • 顧客先や出張先での作業
  • 育児や介護などを両立したく在宅・コワーキングスペースなどでの作業

 上記のように、働き方に捉われずに作業することができるため、生産性の向上や多様な働き方をサポートすることができます。
ただし、社外からアクセスを想定しているため、セキュリティ対策などITリテラシーに関する認識を個別で高めておく必要があります。 

  • フリーWi-Fiに接続しない
  • ウイルス対策ソフトを導入
  • PCの盗難防止
  • パスワードの設定……など

不特定多数が利用するクラウドサービスは、クラウド提供元や企業側だけのセキュリティ対策では懸念が残ります。個々のリテラシーを高める教育を行い導入するようにしましょう。

セキュリティ強化を行いたいクラウドArcserve UDP」がおすすめ

セキュリティ対策として大切なデータのバックアップは重要です。クラウド環境では、セキュリティ面やシステム障害によるデータ消失等、不安が残る場面もありますよね。
 「Arcserve UDP 」は、万が一のときに一刻も早くデータ復旧ができるのはもちろん、大切な情報資産であるデータを厳重に保護することが可能です。

 サーバーやパソコン内にあるアプリケーションやOS、データを「丸ごとバックアップ」し、「丸ごと戻す」ことができます。
また、サイバー攻撃を検知して未然に防ぐことも可能。1日に複数回のバックアップが実行できるようになり、ランサムウェア攻撃によるデータ消失から迅速な復旧ができます。
Arcserveには、無償トライアル版があります。詳細や無償トライアルの概要が気になる方は、下記のリンクからチェックしてみてくださいね。 

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4-3. 両者の良いところを取り入れる「ハイブリッドクラウド」を使う手も

オンプレミスとクラウドのどちらがおすすめなのかを説明しました。しかし、両者のどちらにも魅力を感じている場合は、両方を併用する「ハイブリッドクラウド」を選択する手もあります。

「ハイブリッドクラウド」とは、自社のオンプレミスとクラウドサービスを組み合わせて両方を利用することを言います。つまり両者の強みを活かし、弱みをカバーすることが可能です。

ハイブリッドクラウドのメリット
● セキュリティ強化
● 情報管理に掛かる負荷・コスト・リスクの分散
● 障害や災害に強いシステムの構築

ただし、システムが複雑になりがちな点と両方を取り入れるためコストが余分に掛かるデメリットもあります。ハイブリッドクラウドを取り入れる際は、それぞれの特性を活かした構築を行ってください。

例えば以下のように使い分けをすると良いでしょう。 

  • オンプレミス:個人情報など機密性の高い情報を管理
  • クラウド:日常の業務や機密情報以外の情報を運用
  • クラウドとオンプレミスの両方で災害・障害対策を取りバックアップする 

このように目的や情報の機密度に応じた使い分けや情報処理に掛かる負荷・コスト・リスクの分散することができます。 

クラウドとオンプレミスを比較したときに、どちらにも必要性を感じている場合は、併用してみるのも一つの選択肢です。

まとめ

オンプレミスとは、どういったものなのか把握でき、対になるクラウドとの違いやどちらが自社に合うのかが判断できるようになったかと思います。
最後に、この記事の内容を簡単にまとめておきますね。 

オンプレミスとは、サーバーやソフトウェアなどの情報システムを使用者が所有・管理している施設の構内に機器を設置して運用する形態のことです。 

対になるクラウドとは、クラウドとは、自社に情報システムを持たずに運用できる形態のことを言います。両者の違いは、以下の通りです。 

  • システム環境をどこで持つのか
  • メンテナンス者や管理者の違い

 具体的に、オンプレミスとクラウドを比較してみると以下の通りになります。

 オンプレミスクラウド
コスト初期費用が掛かるコストを抑えて利用できる
導入までの期間数週間~数か月掛かるすぐ利用できる
災害対策自社で対策する必要があるサービス元で対策
障害対応自社で対応する必要がある障害の原因を特定が可能自社で対応する必要がない原因を特定することは困難
セキュリティ面独自のセキュリティを導入できるサービス元によって差がある
カスタマイズ性自社で構築できるサービス内のみ

どちらの方が優れているという訳ではなく、オンプレミスとクラウドを比較すると、それぞれの特徴が対照的です。

 オンプレミスクラウド
特徴自社のシステムを自社内で運用 サービス提供元がシステムを保有
メリット自由度が高くカスタマイズしやすいセキュリティが高いコストが低くすぐ導入が可能拡張性が高い/場所に捉われず使える
デメリットコストが高い運用までの期間が長くなる
メンテナンスや障害対応できる技術者が必要
セキュリティ面に不安がクラウドサービス事業者に依存しすぎる

会社の状況や事業内容、規模によって適切なものは違うため、どちらを重視するのか判断しましょう。

  • 設備投資をしてでもカスタマイズ性を重視したい→オンプレミス
  • 初期コストを抑えて手軽に運用したい→クラウド

 上記の判断基準やメリット・デメリットから、それぞれに合うケースを見てみましょう。

オンプレミスがおすすめなケースクラウドがおすすめなケース
自社において高いセキュリティ基準が必要
システムの管理体制を整えられる場合
情報の管理を一括で行いたい場合
新規事業の立ち上げ
・スタートアップを行いたい
システム構築・運用できるリソースが不足している
テレワークなど外部アクセスを想定している

クラウドとオンプレミスの強みや特徴を比較したときに、どちらも自社にとって魅力を感じる場合は、双方を併用した「ハイブリッドクラウド」を使う方法もあります。

 この記事をもとに、自社に合う情報システムを検討し導入できるようになることを願っています。

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